廃墟に乞う 佐々木譲 著

 2010年直木賞を受賞した作品である。  佐々木譲は私の一番好きな作家で、最初はNHKで相当前に放送した「エトロフ発緊急電」を見て本を読んだ。それから、佐々木譲の作品はすべて読んでいるといっても良いと思う。  この、廃墟に乞う、は、北海道警察の休職中の警官が種々の事件で活躍する短編集である。今までの佐々木嬢の作品の特徴、エッセンスが凝縮しており、最低限の文章に込められた内容が素晴らしい。  とても面白い。おすすめできる。 「廃墟に乞う」 佐々木譲 著 文藝春秋 1,600円(消費税別)