読書感想 ソロモンの偽証 宮部みゆき

 アメリカに来ると、本を読むのがなかなか大変だ。私にとってマイナスの理由は、

図書館がないこと。

本屋で買うとすごく高い。

電車通勤が無いので、読む時間がない。

 という三点である。

 今までは、新聞の書評で候補の本を確認し、それをしばらくした後に図書館で予約して借りる、というのが私のやり方だった。

 

 とはいえ、日本に出張した時にブックオフでまとめて買うなどして、面白い本を今でも読むことはできているが、先日、家内の友人の方から借りた本を読了したので書き記しておきたい。

 宮部みゆき著の「ソロモンの偽証」である。

 

 あらすじを書くことはしないし、感想を書いても私に文才がないから月並みにしかならないだろう。

 

 でも、少し書くとすれば、宮部みゆきらしい丁寧な人物描写、風景描写で、ゾクゾクするような臨場感がある。また、筋書きが「こうなんじゃないだろうか。」と薄々読者が気付きつつも、それに沿っている筋書きでかつ、それを上回っているって感じなのである。

 

 ボリュームは半端ない。分厚いハードカバー全3巻である。最近は文庫になっているようだが、文庫は全6冊と書いてあった。しかも、文庫本の最終巻にはハードカバーに収められていない、藤野涼子20年後の話が掲載されているって書いてあるじゃないか! あー、読んでいない人には全く意味不明だろうが、これは絶対に読みたい。どうなっちゃってるの、20年後の藤野さんは!!!

 

 と、読んだ後でも興奮できるぐらいすごい本なのだ。