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バックロードホーンスピーカーD-10 バッキー

 ピュアオーディオの今までの歴史を語ってから書こうと思っていたが、この驚きと感動は書かずにはいられない。バッキーである。

 後で書く予定だが、今までスピーカーとしてBOSE AM-5IIIを使っていた。結構長い期間使ってきたが、音も良く、置き場所も取らず気に入っていた。音の傾向としては、はっきりとしたBOSEサウンド。嫌味な音はせず、はっきりしていて、しかも低音もしっかり出ていた。

 引っ越してから、オーディオ周りの設置を変え、テレビラックを導入した結果、この小さなBose AM-5iiiの置き場所に困ってしまった。サテライトスピーカーは小さすぎて、そのまま置きづらく、また、ベーススピーカーは隠しておけるような場所がない。仕方なく断腸の思いで、Bose AM-5iiiを手放すことにした。で、次に設置したのが、これである。

av.watch.impress.co.jp

 念願の自作スピーカーだ。オーディオ好きになってから、僕も「長岡教」の信者の一人なのだが、今まで自作スピーカーに手を出したことはなかった。作る勇気も、道具もなかった。しかし、この雑誌付録ならばどうも簡単そうだ。ということで、Fostex P-1000のユニットに、雑誌別売りのエンクロージャーキットを購入して作成した。結構簡単にでき、また、工作した満足感も高い。

 このスピーカーを半年以上使ってみたが、なんというんだろうか、一言で言えば不満があった。もちろん、総額1万円もかけずに2本のスピーカーを作成したわけだから、贅沢を言えないのはわかる。しかし、Bose AM-5iiiに慣れていた僕にとっては、ベールのかかったような音というか、キレが悪いというか、そんな音の傾向である。抜けが悪いという感じもする。また、低音が出ていない。これは妻も同様の感想だった。

 BGMとして流しておくだけならばさほど不満はないだろうし、値段から考えれば、あるいは、大きさから考えれば立派だろう。

 しかし、このような不満を持ってしまったからには、どうにかしてリプレースしたい。リプレースするとなると、市販のスピーカーというのももちろん選択肢になるが、一度自作の楽しさを知ってしまったので、自作で試してみたいと思った。では、自作で何のスピーカーにするのか。置き場所の制限がなければ、FE-108solのトールボーイ、あるいは、昔から憧れのスワン、あるいはスーパースワンがいい。しかし、今回はテレビラックに載せなければならない。もちろん、形式はバックロードホーンだ。強力な10cm程度のユニット一発で駆動するというところがいい。

 というような条件を考え、長岡先生設計のD-10 バッキーにした。バックロードとしてはコンパクトなので、十分に低音域をホーンを使ってろーどできるのかが心配だが、名器と言われる設計で、バッキーを使った先輩達のウェブの情報を見ても悪い風には見えない。

 そして、やっとバッキーが完成し、昨日、音を出してみたのだ。

 「すごい。すごいよ。」とまず思った。これがちゃんとしたバックロードホーンの音なのか。FE-108EΣの高音域はすっきり抜けが良く、キレもいい。そして、軽々出る低音。これ、Bose AM-5iiiよりもいいんじゃないか。いや、間違いなくいい。段違いに良い。Bose AM-5iiiももちろん良いスピーカーだったが、バッキーは上品な本質的な良い音だ。

 自作スピーカーはなかなか試聴できるところもなく、作ってみるまで音の保証もなく不安がある。しかし、これは良かった。極めて高い満足感。達成感。皆さんも如何ですか、自作バックロードホーンスピーカー。ヤフオクで出品されているエンクロージャーなら、工作の手間もかかりませんよ。