光ファイバーが引き込めないマンション 1/2

 いや、今時光ファイバーがマンション共用部まで来ていない、なんていうマンションは数少ないのかもしれない。私が住んでいるマンションも共用部のMDF室までは来ている。だから、今はフレッツ光のVDSLでインターネットを利用している。

 VDSLの速度で実用上の不満はさほどない。強いていうなら、大きなファイルダウンロードにやや時間がかかるな、ということぐらい。ただ、おおよそ同じ値段を払って「ギガマンション・スマートタイプ」なるすごく速そうな、強力そうな名前のサービスを使っている人が世の中には多数存在している、というのが精神的にはよろしくない。はっきり言えば、僻み、だ。

 今はビッグローブの光コラボを使っている。二年契約で間も無く二年になる。二年契約が条件でキャッシュバックがあったりしたわけだが、これから延長したところで特に何もキャッシュバックはないので、乗り換えを検討してみようと思ったわけだ。

 フレッツ光とプロバイダーの時は、フレッツ光はそのままでプロバイダーは簡単に切り替えできたが、光コラボはそうはいかない。契約終了と新規契約が必要。つまり、VDSLの装置も返却しなきゃならない。それから、ひかり電話がまた問題だ。ひかり電話の電話番号を同番移行するには、NTT加入権を使って発行した電話番号を移行したひかり電話であることが必要で、たとえそれがOKだったとして、光コラボをやめた場合はアナログに一旦同番移行してから、新しい光コラボのひかり電話に再度同番移行だ。手数料もかかるし、インターネットサービスを一旦止めなきゃならないし、現実的ではない。

 我が家の場合、そもそも電話加入権で発番した番号ではないからどうやっても番号は引き継げない。また、VDSLサービスからVDSLサービスへの切り替えって、実際どうなるのか分からない。切れ目なく切り替えることができるのかどうかも分からない。

 というようなことから、あまり乗り換えるメリットもないな、キャッシュバックは羨ましいけれど、と考えていた。

 ここまでで乗り換えの光コラボの申し込み画面を開いたり閉じたりしていて、住所を入れたりして値段のシミュレーションなどやっていたら気づいたのだ。我が家のサービスが「ギガマンション」になっている。「え? 我が家にギガマンションなるものが使えるの?」と。つまり光ファイバーを我が家まで引き込む、ということだ。

 二年前にビッグローブのVDSLを入れた時は、導入コンサルの電話ではっきりと「VDSLサービスでのご提供になります。」と言われた。その状況が変わったのか? いやいや、VDSLだってMDFまでは光ファイバーで来ているだけで、大規模修繕したわけでもないこのマンションで各戸まで光ファイバーを引き込めるの?と色々と疑問が湧く。

 そこで、フレッツ光の申し込みの問い合わせ窓口に電話してみた。はっきりと「光ファイバーの引き込みに対応したマンションとなっております。」とのお答え。いや、これは嬉しい。気分が晴れ晴れとしてくるじゃないか。

 で、新規光コラボに申し込み。光を引き込むわけだから、既存のVDSLからの切り替えを悩む必要もない。光が開通してからVDSLは解約すれば良いわけだ。(続く)