読書感想 ワイルド・ソウル 垣根涼介著

これは面白い。
戦後、日本からブラジルを始め南米の幾つかの国々に新天地を求めて移住した人がいた。これは日本の国家の事業として推進され、数多くの人が宣伝された南米の暮らしを夢見て、なけなしの金を用意して、南米に渡っていったのだ。しかし、それは地獄の始まりだったのだ。そんな男たちが引き起こす日本政府に対するテロ事件。目を覆いたくなるような南米での生活、そして後半のスピード感のある日本での事件。皆が不幸を抱えた話であるが、その一方で読後に清涼感も感じる。
これはおすすめできる。